田辺ひゃくいちの冒険

踏みつけたくなるウンコを求めて。

なぜタカシは食パンの袋の口を留めるアレの名を知りたかったのか

国立国会図書館には「レファレンス協同データベース」というサイトがある。

利用者からの質問に対して、図書館員がどのように調べて回答したのか。その様々な事例が公開されているのだが、この中をぶらぶら浮遊してみるとなかなか面白い。

本日の探訪では「食パンの袋の口を留めるプラスチックの板の名前を知りたい」という質問を見つけた。

仮に質問者の名前をタカシとしよう。
いったい、タカシはどうしてそんなことを知ろうと思ったのだろうか。

もしかしたらタカシは余命わずかなおじいさんで、定年退職後にせっせと集めてきた、食パンの袋の口を留めるアレの膨大なコレクションを息子に譲るために遺書をしたためようとしたのだが、おや、えっと、あのプラスチックの板の名前ってなんじゃっけ、それが分からんと遺書が書けんぞと焦り、図書館まで急いだのかもしれない。

いや、もしかすると、タカシは川口市でもトップクラスのマゾ男で、食パンの袋の口を留めるアレでピンピンをピンコスされるのがどうしようもなく好きなんだけど、素人女性にそんな本性をさらけだせないまま早三十三年、どうしても我慢できなくなって、よし、こうなったらデリヘル嬢とやらを初めて部屋に呼んでみようじゃないかと思ったときに、あれ、えっと、あのプラスチックの板の名前ってなんだっけ、それが分からないとデリヘル女王様にアレを買って持ってきていただけるようにちゃんと懇願できないじゃないかと焦り、図書館まで急いだのかもしれない、うん、きっとそうだ。

で、肝心のその名前は何なのか。
「バッグ・クロージャー」というらしい。

アメリカで「クイック・ロック」という会社を創立したフロイド・パクストン氏が、「りんごを袋詰めしたあとに袋の口を簡単に閉じる方法はないか」と相談され、移動中の飛行機の中で小さいポケットナイフとプラスチックの破片を使って原型となるアイデアを作ってしまったとのこと。

なんと、この「バッグ・クロージャー」を日本で製造しているのは1社だけで、奇遇にもタカシが女王様をお呼びした部屋と同じ埼玉県川口市にある会社らしい。きっと、ものすごい業績安定企業にちがいない。同社の製品カタログを見てみると「クロージャー」といっても様々な形状があるようだ。

タカシはどの形状が一番好きなんだろうか。「J-N○○」よりは「JM-N○○」のほうが色々な箇所に使えそうだな。でもさ、「R○○」の野郎が持ってる穴はヤバイよね、ピンコスするにはもってこいのフォルムだろうから。

そんなことを延々と考えていたのだが、タカシが自ら近所のコンビニあたりで食パンを買えば済むわけで、わざわざ図書館へ質問しに行くわけないじゃないかという驚愕の事実に気づき、タカシが川口市でもトップクラスのマゾ男だという仮説は間違っているのかもしれないとの結論に至ったのである。

いったい、わたしはなにをしているんだ。