田辺ひゃくいちの冒険

踏みつけたくなるウンコを求めて。

もしも秋元康になれたら結成してみたい48グループはなにか

人生で最大のご褒美は何かと聞かれたら、「真昼間から酒を飲むこと」と答える。特に平日なら最高なのだが、なかなかそうもいかない。そこで仕方なく週末、久しぶりに真昼間から酒をあおることにした。

もつ焼きやらどじょうの唐揚げやらでアルコールくさい麦焼酎の水割りのなかに脳みそを漬け込んでいると、40代だろうか。隣の二人組の片方が「もしも秋元康になれたら、ナニ48を結成するか」と切り出した。

すぐにもう片方から「なにいってんだ、おまえ」と一蹴されて話は変わってしまうのだが、隣のわたしにとっては時間つぶしにはもってこいの議題で、結局、最後までふらふらと一人で考えることになった。で、もしも秋元康になれたら、以下の二つの48グループを結成してみたいという結論に至ったのである。

日本全国の空き家問題を解消する「AKY48」

ここで言うまでもないことかと思うが、日本では空き家問題が深刻化している。そして、先日の宣伝会議賞で「空き家も日本の資源かもしれない。」というキャッチコピーがあったが、まさにその通りのはずである。そこで、AKY(空き家)48の登場なのだ。

AKY48のメンバーたちはいくつかのグループに分かれ、スポンサーとして提携する大手賃貸情報サイトが抱える「おすすめなのに借り手がなかなか見つからない空き家」を1週間に1件のペースで転々としながら日本全国を周る。ついでに、その土地その土地の名物や風土、空き家でのリノベーションや修繕作業、日常生活などをブログ上で紹介していただく。

で、AKY48のメンバーたちが暮らした物件は最低限の清掃はしつつも、そのままの状態で貸し出し、グループ間で売り上げを競うことになる。

大家さんとしては借り手の見つからない1週間を無為に過ごすくらいなら、AKY48に1週間だけ無料で貸し出すことで借り手が見つかりやすくなるのではないだろうか。視聴者にとっても新たな土地や物件と出会える機会になるかもしれない。

▼(追記)記事公開直後に「AKY48ってアイデアはすでにあるぞ、クソ野郎」とのご指摘をいただいた。調べてみると本当にあった。しかも、より具体的でおもしろい。ぜひ、ご覧いただきたい →「AKY48公共圏 社会性と公共性を持った空き家型アイドルグループAKY48-空き家48-(PDF)

出版不況や活字離れを解消する「DKS48」

こちらもここで言うまでもないことかと思うが、現在の日本では出版不況や活字離れが深刻化しているらしい。「らしい」というのも自ら統計データを街中でせっせと集計したわけではなく、一般的なニュースなどで聞いた情報だからなのだが、まあ、きっとそうなのであろう。そこで、DKS(読書)48の登場なのだ。

DKS48のメンバーたちは、その名の通り、読書家として読書に励んでもらう。スポンサーとして提携する出版社が抱える「おすすめなのに部数が思ったように伸びていない書籍」を次々と読んでは感想をブログ上で紹介していただく。本にはメモ書きなどを積極的にしてもらって構わないし、寝ぼけながら読んだせいでチョコレートケーキやらヨダレやらを落としてしまっても問題ない。

で、DKS48のメンバーたちが実際に読み終えた本については一冊ごとに日本全国の本屋さんから希望店を募り、抽選で選ばれた本屋さんにおいてオークション形式で現物を実地販売してもらう。そして、その売り上げをメンバー間で競うことになる。

出版社としては倉庫に書籍を放置しておくくらいなら、DKS48に無料で献本して読んでもらうことで自社書籍をPRしやすくなるのではないだろうか。本屋さんとしても、足が遠ざかっていた地元の人たちがやってきてくれるきっかけ作りにできるし、視聴者にとっても新たな作家や本の魅力と出会える機会になるかもしれない。

▼(再追記)記事公開直後に「DKS48ってアイデアはすでにあるぞ、クソ野郎」とのご指摘もいただいた。調べてみると本当にあった。しかも、より具体的でおもしろい。ぜひ、ご覧いただきたい →「本好き女子がいっぱい! 『DKS48』結成!

さいごに

肝心の音楽活動はどうするのかについて考えるのを思いっきり忘れていたが、日本の様々な問題を解決することに特化した48グループがプロジェクトごとにあってもおもしろいのではないかと思う。もしかしたら「貴様のAKYもDKSもブルセラと同じ論理じゃねえか」という批判もあるかもしれないが、「まさにその通りである。どうか怒らないでほしい」と先に鋭く反論しておきたい。